君と星空の彼方
「ホシノ…俺、お前に言いたいことがある」




耳元で聞こえたかすれ声。



……なんだろ。



まだ秘密持ってます、とかじゃないよね?



なによなによ、気になるなぁ。


……てゆうか、私も言いたいことあったんだ。


今でこそ…彼に伝えたい、私の気持ちが。


「私も言いたいこと、あるんだけど」


「…っ、なに?」


「そっちからどーぞ?」


私の言葉に、彼はふにゃっと笑う。

その笑顔はキラキラしてて、一瞬で目を奪われる…



「じゃあ、お構いなく…

俺、お前のこと………っ………」




声が……プツン、と切れた。




セイヤを支える肩に一気に重みが入って、そのままずるりと彼は落ちていく。




理解するのにそう、時間はかからなかった。




「………セイヤ?

セイヤ、ちょっと起きてよ、セイヤ‼︎」



なんで。

なんでそんな苦しそうなの?



なんで息切れしているの?



まって、耐えて、あと少しだから。



「…ごめ、ん……

無理、かも……」



「セイヤ…セイヤ、セイヤ‼︎セイヤぁ‼︎‼︎」




私たちの様子に気づいたみんなが立ち止まる。


笑顔を浮かべていたみんなが、一瞬であおくなる。






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