アプリーレ京町、へようこそ
2 管理人さんは〇〇〇?!
音の正体は。
それは、物凄い勢いでドアを開けた管理人さんのせいだった。
「いやぁもうほんっとごめん!」
そう言ってパンッと両手を合わせる彼は、
(こ、この人が、管理人さん...なのか...?)
なんというか、俺の妄想をはるかに上回っている人だった。
まず年齢。いや正直分からないけど、見た感じ物凄く若い。茶髪にピアス、ネックレス。どう見てもちょっとチャラそうなお兄さんの風貌なんですが。歳だって、俺とかなり離れてるようには見えない。
そのチャラ男は固まっている俺とキャリーケースを見比べてぽんっ、と手を打った。
「もしかして、君が新しく来た子?」
「あ、は、はい」
「うっわあ超可愛いじゃーん!!」
「?!」
チャラ男は目をきらりとさせると俺の髪をくしゃくしゃ撫でた。
「わぁーわんこ!わんこって感じ!」
わんこって何?!いやむしろこの人のほうが犬系だよ、初対面の人にこんなに嬉しそうな顔する人初めて見た...。いやいいんだけどね。
ニコニコして俺の髪を撫でるその腕を掴んだのは、いつの間にか後ろにいた黒沢さんだった。
「あ、クロちゃん」
(クロちゃん?!)
「...てめえ、それで呼ぶなって何回言ったら分かんだよ」
「ええー、別にいいじゃん。直輝くんって呼ぶの堅っ苦しいし、ね?」
「ね?じゃねえよ!」
(わ、黒沢さんこんな不機嫌そうな顔するんだ...)
お兄さんは悪びれもせずにくすくす笑うと、ポカンとしている俺に気がついた。
「あっクロちゃんにちょっかい出してる場合じゃなかったね!えーっと、まあ、ようこそ、アプリーレ京町へ!俺はここの管理人の早川です、ヨロシクね」
そう言って早川さんーーもとい、管理人さんはウインクした。
(う、ウインクなんて...普通にする人いるんだ...)
っていうか早川さん、今更じわじわ感じてるけど、この人もめちゃくちゃイケメンなんですけど...。
いや黒沢さんもカッコいいけど、それは男前っていうかクールガイっていうか。でもこの人の場合はタイプが違う。チャラ男なんだけど甘い顔に明るい性格、すらりとした背。黙ってそこらへんを歩けば誰もが振り向きそうな、いかにも女の子ウケする男って感じか。
(...って何冷静に観察してるんだ俺!挨拶挨拶っ!)
「あ、今度ここに引っ越してきた安田です!よろしくお願いしますっ」
俺は慌てて頭を下げた。
「うん、よろしくね安田くん♪」
にっこり笑顔でまた俺の髪を触ろうとした腕を黒沢さんが掴んだのは言うまでもない。
それは、物凄い勢いでドアを開けた管理人さんのせいだった。
「いやぁもうほんっとごめん!」
そう言ってパンッと両手を合わせる彼は、
(こ、この人が、管理人さん...なのか...?)
なんというか、俺の妄想をはるかに上回っている人だった。
まず年齢。いや正直分からないけど、見た感じ物凄く若い。茶髪にピアス、ネックレス。どう見てもちょっとチャラそうなお兄さんの風貌なんですが。歳だって、俺とかなり離れてるようには見えない。
そのチャラ男は固まっている俺とキャリーケースを見比べてぽんっ、と手を打った。
「もしかして、君が新しく来た子?」
「あ、は、はい」
「うっわあ超可愛いじゃーん!!」
「?!」
チャラ男は目をきらりとさせると俺の髪をくしゃくしゃ撫でた。
「わぁーわんこ!わんこって感じ!」
わんこって何?!いやむしろこの人のほうが犬系だよ、初対面の人にこんなに嬉しそうな顔する人初めて見た...。いやいいんだけどね。
ニコニコして俺の髪を撫でるその腕を掴んだのは、いつの間にか後ろにいた黒沢さんだった。
「あ、クロちゃん」
(クロちゃん?!)
「...てめえ、それで呼ぶなって何回言ったら分かんだよ」
「ええー、別にいいじゃん。直輝くんって呼ぶの堅っ苦しいし、ね?」
「ね?じゃねえよ!」
(わ、黒沢さんこんな不機嫌そうな顔するんだ...)
お兄さんは悪びれもせずにくすくす笑うと、ポカンとしている俺に気がついた。
「あっクロちゃんにちょっかい出してる場合じゃなかったね!えーっと、まあ、ようこそ、アプリーレ京町へ!俺はここの管理人の早川です、ヨロシクね」
そう言って早川さんーーもとい、管理人さんはウインクした。
(う、ウインクなんて...普通にする人いるんだ...)
っていうか早川さん、今更じわじわ感じてるけど、この人もめちゃくちゃイケメンなんですけど...。
いや黒沢さんもカッコいいけど、それは男前っていうかクールガイっていうか。でもこの人の場合はタイプが違う。チャラ男なんだけど甘い顔に明るい性格、すらりとした背。黙ってそこらへんを歩けば誰もが振り向きそうな、いかにも女の子ウケする男って感じか。
(...って何冷静に観察してるんだ俺!挨拶挨拶っ!)
「あ、今度ここに引っ越してきた安田です!よろしくお願いしますっ」
俺は慌てて頭を下げた。
「うん、よろしくね安田くん♪」
にっこり笑顔でまた俺の髪を触ろうとした腕を黒沢さんが掴んだのは言うまでもない。