その目にうつるもの
「で、さらっと説明すると。この高校には全国レベルの族の奴らが3つ通ってるんだよ。
1つがさっき言った紅覇(こうは)の奴ら。で、あと2つが遊陣(ゆうじん)と煉魔(れんま)。
紅覇と煉魔は正統派の族だけど、問題は、「遊陣です。やつらに今目をつけられてるくらいです。」ちょっと樹!かぶせないでよね!?」
樹はハイハイなんて流してるけど、遼華は、さっきから可愛く拗ねてる。
全てが計算で成り立っているものだとしたら恐ろしい。
いや、何もわからずやってるほうが恐ろしいな....
「あいつら、ついに奴等にまで目をつけられたか。」
「まったくクソ餓鬼どもです。」
「本当、僕らあいつら嫌いなんだから、目つけられないでほしいよ。」
さっきからあなたたち、あいつらあいつらって言ってますけどね、ちゃんとした職業名ってのがあるでしょうに。
警察
ってのがちゃんと!
まぁ、俺もあいつら嫌いだから、巻き込むのだけは勘弁してほしいね!
俺らは捕まるとかぜってぇねぇけど、全国レベルの餓鬼どもだからな。
どうなるかまだわからねぇ奴等だ。
捕まるかもしれねぇし、捕まらねぇかもしれねぇ。
だから一時たりとも気はぬかないのが普通だ。