気づけばキミと恋に落ちて
そして、留里ちゃんの席の椅子を引っ張ってくると、そこに腰を下ろした。


「はるちゃん。まずは、今日残ってくれてありがとう」
「いえ……」


最近マジマジと宗ちゃんの顔を見ることがなかったから、気付かなかったけど…。


「宗ちゃん、痩せました…?」


なんだか若干、頬がこけたように見えるんだけど、気のせいかな?


「うん、そうだね…」


あはは、と笑った宗ちゃんは、なんだか弱々しく見えた。


もしかして、話って痩せた原因のことなんじゃ…。


ヤダ、わたしの勘違いじゃん。恥ずかしっ。


そんなわたしの顔を見られたくなくて、顔を俯かせた。


< 213 / 380 >

この作品をシェア

pagetop