気づけばキミと恋に落ちて
って‼︎手出すなって、また留里ちゃんは変な妄想をするんだからっ‼︎


「そんな、手出してる時間なんかないよ。で、はるちゃん。どこが合わないって?」


宗ちゃんは、自然に返したつもりなんだろうけど、わたしも留里ちゃんも宗ちゃんの言葉に、しばしフリーズ状態で…。


時間があったら、手出されてたの?


なんて、聞いてみたいとこだけど、さすがに聞けず、気持ちをグッと堪え。


「えっと…。ココ、です……」


それしか、言えなかった。


チラリ、留里ちゃんを見れば半分呆れ顔をしていて、わたしの視線に気付くと笑顔を見せて。


口パクで〝ガンバレ〟と言い、みんなを連れて会社を後にした。


留里ちゃんたちが出て行って、五分は経っただろうか。


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