気づけばキミと恋に落ちて
それでも彼女は、諦めることなくて。


「ねぇ、どうしちゃったの⁉︎つい最近まで、ケダモノみたく求めてきてたくせにっ」


ケダモノ……。やっぱり、拓篤ってタラシなんだね。


チクン、と胸が痛くなる。そのまま、行っちゃうのかな…。


「あー、そうだな。ケダモノだったかもな。でも今はチガウから。だから帰れ」


……認めたよ、ケダモノだって。


でも、今はチガウとも言った。それって、ちょっとは期待してもいいのかな…。


「そ、そんなの拓篤じゃない‼︎ねぇ、誰が拓篤を変えちゃったの⁉︎……この前、一緒にいた子?ねぇ、そうでしょ⁉︎」
「だったら、なんだよ。マジでお前ウザイ。何回かヤったくらいで、彼女ヅラすんな」
「なっ……。た、拓篤のこと気持ちよくさせてあげられるのは、わたしのほうだから‼︎」


……なんか、スゴイ会話だよ。通る人、みんな見てるし…。


女性のヒステリックな態度に、拓篤はクスッと笑った。


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