気づけばキミと恋に落ちて
「お前ってさぁ、すげぇキレイな顔してるよなぁ」
「えっ、やだぁ‼︎拓篤ったらぁ。急になによぉ」


拓篤に〝キレイ〟と言われて、腰をクネクネさせた女性。


確かに、キレイだもんね…。やっぱり拓篤も、彼女のような人がタイプなのかもしれない。


だけど、次の拓篤の言葉にわたしだけじゃなく、彼女も凍りついた。


「その顔、今すぐ鏡見れねぇようにしてやろうか」


わたしが言われたワケじゃないのに、心臓がバクバク音を立てる。


恋のドキドキじゃなくて、ハラハラドキドキのドキドキだ。


「……そ、んなに大切な人なの?」
「あぁ、大切だね」


大切……って、言ってくれた。拓篤がわたしのこと、大切って…。


「……そういう優しい顔するとか、ホントムカつく」


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