気づけばキミと恋に落ちて
トイレとお風呂は別で、キッチンは対面。


一人暮らしにしたら、じゅうぶんの広さで満足してる。


階段を上がり、鞄から鍵を取り出す。


鍵穴に鍵を差し込み回すと、真っ暗な部屋の中に入った。


一日中ヒールだった足は、少しだけ痛くて、でもそのまま道路が見える窓へと進む。


薄い青や濃い青のスプライト柄のカーテンを、内側に引く。


「ん…?」


だけど、人が歩いてくるのがたまたま目に入った。


「え……」


どう見ても、さっきまで一緒にいたオトコ……拓篤だった。


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