~続~ 天然無自覚と俺様くんの同居
「信、俺もそう思うよ…」
沈黙の中、口を開いたのは昌だった。
「俺も、琉の意見に同感だよ…お前にはまだ、時間がある、後悔しないうちに早くするんだな…人間気付いたときには遅い」
その言葉に信は表情を崩す。
きっと花菜姉のことでも思い出したんだと思う。
「行くよ…夏実」
「あ、ちょっと昌…」
夏実ちゃんは昌に手を引かれて由季ちゃんの家から出た。
「信………由季ちゃんを救ってあげて…」
俺はこの言葉をかけて玄関へと向かった。
外に出ると生暖かい風が吹く。
村道の考えてることは分からないけど…。
俺は空を見上げた。
どうか、二人がもとに戻れるように…
~Side海~ 終わり