~続~ 天然無自覚と俺様くんの同居



「しあわ、せだよ?」



できる限りニコッと微笑む。
その瞬間――――。



―――――パシンッ!



教室に痛々しい音が響いた。
羽柴くんは唖然としていた。


そう、夏実に叩かれたんだ、私。




叩かれた右頬を抑えて私は夏実を見つめる。
夏実は怒ったようで悲しい顔をしている。


「バカッ!何が幸せよ!嘘つき!本当は悲しくて堪らないくせに!」


「夏実………」


「すぐに諦めて…まだ、間に合うのに自分から逃げて…由季はズルいよ!ちゃんと向き合ってよ!」



息を切らしながら言う夏実。
周りの人たちは私達に視線を向けている。



「夏実ちゃん落ち着いて…ここ、教室」


羽柴くんが私達に近寄り夏実に優しく声をかけると夏実は、ハッとしたように私を見る、そして、


「ちゃんと向き合って」






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