~続~ 天然無自覚と俺様くんの同居
・最終章 天然無自覚と俺様くんの同居
✾ これからも変わらない気持ち
二人取り残された私の部屋。
チラッと信を見つめる。
もう、遠慮はしない。
「信、あの、」
信に話しかけた瞬間、視界が暗くなる。
「信?」
「由季……」
理由は信に抱き締められてるから。
懐かしい香りが私を包み込む。
「ごめんね、信。私、ちっとも信の気持ちを理解できなかった…ごめんなさい…」
話すと同時に涙が流れていく。
「俺も、由季の過去を知る勇気すらなかった、そのため傷つけた…ごめん」
謝りながら抱き締める強さを緩めない信。
「好きだよぉ……好きだよ信、」
気持ちが溢れて仕方がない。
「俺も、好きだよ…由季が好きだよ…本当は別れたくなかったよ…」