If
甘い恋の足音
『ホントに龍くんと
何もなかったの?』
月曜日の朝
ナナはずっと同じことを繰り返す。
『だから。
何もなかったって‥』
ナナ的には
どうしても何かあって欲しいらしい。
『ホントのホントに?』
『ホントのホントに
何もなかったんだって。』
あったとすれば
あの晴馬が
3年も片思いしてたっていう
事実を龍に聞いただけ?
でもそれを
ナナには言えないしね~。
『なぁ~んだ…つまんない。
ねぇ、凛は好きな人とか居ないの?
もうずっと友達だけど
凛のそういう話
聞いたことないよね?』
つまんないって
ナナさん?
いったい何を期待してたのでしょう?
もし相手がナナじゃなかったら
迷わず殴ってるな。
『好きな人ねぇ~居ないよ?』
『今までも?』
『今までも。』
好きな人かぁ…