このよでただ、独りだけ
コゼットは自分がまだ子供であることを知っていた。

両親が心配していることも。

でも、探し続けた。

家庭教師をして少しのお金と寝床を貰い、次の朝には新しい街を求めて出発する。

アレクシアのことをほうぼうに聞き回った。

アレクシアにとっては皮肉だろう。

アレクシアの特徴である赤い蔦は珍しいもので、見たと言ってくれる人もいる。

そんな僅かな手がかりだけを頼りにコゼットは旅をしていた。
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