このよでただ、独りだけ
コゼットはアレクシアのことをよく知っている。

いくら変わってしまってもあの優しいアレクシアが忌むべき存在になるはずがないのだ。

アレクシアの叔父と叔母はその答えを知っていた。

首にくっきりと刻まれた赤い蔦。

コゼットはその意味までは知らなかった。

アレクシアに事情を聞こうにもあの事件の後に二人とも大人たちの話し合いに巻き込まれ。

引き離されたまま時は過ぎ。

アレクシアが街を出ていってしまったのを聞いたのはそれから一月も後のことだったのだから。
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