このよでただ、独りだけ
コゼットは憤った。

そんなのはアレクシアの中身には関係ないじゃないか、と。

けれど、激情家であれ馬鹿ではないコゼットはすぐに自らの非を認めた。

アレクシア一家と叔父夫婦はあまり関わりがなかったことをアレクシアの口から聞いたことがあるのを思い出したのだ。

「私達、家族仲はとってもいいんだけどね。親戚とはあまり付き合いがないんだぁ」

目を閉じると今でもアレクシアの声を思い出せる。

コゼットの怒りは間違いではないが、正解とも言えなかった。

それを理解したコゼットは丁寧に頭を下げ家を去った。

当てはない。

だが進み続けるしか道はないのだ。
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