100日間の同居契約!?〜甘いkissに酔いしれて〜
立ち退き宣言!?
ドンッドンッドン!!
「ひゃっ!!…な、何?」
一人寂しく夜ご飯を食べていた私はそりゃーもうびっくりした。
私は藍原 唯(アイハラ ユイ)21歳。
一応アパレル会社の社長をやっています!
只今独身です………...。
自分で言ったのに結構へこむ。
「はぁぁー。あ、幸せが!!」
吐き出した溜息を必死に捕まえていると
ドンッドンッドン!
「ユイさん!遅くにすみません。大家の新見ですー!ユイさーん?」
「あ、はーい!」
………すっかり忘れてた。
急いで玄関まで行きドアを開けると、すっごく困った顔の大家さんがいた。
「こんばんわ、ユイさん。夜遅くにごめんなさいね。」
「いえ、大丈夫ですよ。それより、どうしたんですか?」
なんだか、キョロキョロして言いたくないことでも言うかのような顔をしていた。
しばらく待っていると、意を決したように大家さんがバッ!と顔を上げた。
「そ、その。急で悪いんだけどね、このアパートから立ち退きして欲しいの。」
「…………えぇぇぇぇっ!!!な、なんでですか!?」
「ほら、このアパートってもう古いじゃない?前工事した時にここは何回工事しても、もうだめだって言われちゃって。
一ヶ月後にはこのアパートの取り壊しが決定したの。」
「そ、そんな!でも一ヶ月後ならまだ大丈夫ですよね?あと一週間くらい…。」
大家さんの顔を伺いながら言うと大家さんがまたしてもとんでも無いことを言い出した。
「……それが、取り壊しは一ヶ月後でも、人払いは明後日までにしろって言われて。」
「あ、明後日ぇぇ!!」
もう、軽く目眩がしてきた。
今が22時38分。
…………あと、約2日しかない。
「ほ、本当にごめんなさいね、でも、そういうことだから。お願いね!じゃぁ。」
それだけ言うと、そそくさと帰っていってしまった。
「……………」
よし。取り敢えず落ち着こう。
今は秋下旬。夜は冷え込む。
「部屋に戻って、あったかいココアでも飲みながら考えよう!」
そう言ってドアを閉めた。