雨上がりの虹

 そして家で専業主婦をしていた
 お母さんは私を引き取れなかった。
 お母さんは、小さくて幼かった私に
 言って行った。
 
 「お母さん、お買い物に行ってくるわね。
  美雨、何かほしいものある?
  今日は特別に、なんでもいいわよ。
  お菓子でも、絵本でも」

 「いいの?んとね・・・
  うさぎさんのぬいぐるみがいい!!」

 「んふふ♪美雨はうさぎさんが好きね。
  じゃあ、お買い物に行ってくるから
  お利口に待っててね。」

 「ピンクでフワフワのうさぎさんだよ?
  いってらっしゃい!!」

  小さくて幼かった私は、
  無邪気に手を振ったの。
  だって、これがお母さんとの
  最後の会話だなんて知らなかったし、
  気付かなかったんだから・・・
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