硝子の靴に口付けを
雀の涙


雀が涙を流しました。

たった一粒、綺麗な一粒。




雀が涙を流しました。

それはぽとりと胸の中へ落ちて消えた。


誰の胸に?私の胸に。




雀が涙を流しました。

それは哀愁を帯びていた。

とても小さく、たった一粒の涙だけれど
どれほどの想いが込められているだろうか。







雀が涙を流しました。



そうして私も涙を流した。




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