遊園地
「はいっ。見つかってよかったね!」
優しい笑顔の係員さん。
どうもありがとう。
来客も大分減り
キラキラ輝く光たちたちが
さみしい俺の背中を照らし
またおいでと見送ってくれた。
「何やってんだろう。」
トボトボと
ひとり出口に向かう途中
従業員が持ったたくさんの風船の中から
ひとつだけはぐれ
空へと飛んでいった。
「漫画みたいに寂しい光景だな。」
呆然と立ち尽くし
空を見つめてた。
「おい!」
入り口の数々の光の中から
声がする。