~Special Short Story~
「小動物みたい」
「なっ!年上をバカにするのもほどほどにしなよー」
「年上ってより彼女っすね」
う、その言葉と笑顔はなんかズルイ。
「そ、その口元の絆創膏可愛いじゃん」
「はい。可愛い彼女からもらったので」
「が、学校ではクール王子なんだね」
「明莉さんの前では、クールぶってる余裕はないですけどね」
からかったはずなのに、ドキドキするセリフで返された!?
「他に俺へのからかいはないんですか?」
「……もう尽きた」
甘いっていうか早くこの場から逃げ出したい!他の組の告白タイムに目を移すも、星村くんから小声で話しかけられた。
「明莉さん。ラブレターは毎日読んでくれましたか?」
「もちろん 。でも、あの内容はビックリしたよ?一文だけで自己紹介みたいな……」
「そんなの決まってるじゃないっすか」
星村くんが私の左手を握る。
「明莉さんに、俺の存在を知ってもらいたかったから」
もしかしたら、ラブレターをもらった時から……ううん、彼なりの1行の恋文を5回ももらったから、私は星村くんの恋の罠にハマっちゃったんだ。
きっと、ね。
☆。.:*・゜1×5のラブレターと*END