～Special Short Story～

年下とか年上とか、そんなの関係ない。


「さっき、麻央は俺に追いつかないとか言ってたけど、それは俺も同じ」


歳なんて気にしないようにしてるけど、やっぱり気になるんだ。


俺が仕事をしている時間、麻央は学校に行って勉強をしている。女友達と過ごす時間もあれば、男友達に話しかけられることもあるだろう。そして、麻央のことを意識している奴だっているだろう。


麻央のことを考えることは出来るけど、同じ場所で同じ制服を着て、同じ時間を過ごすことは出来ない。


だから、麻央と同じ高校生になりたいって何度も思う俺がいる。


麻央と同じ歳に生まれて、同じクラスで過ごして。ほら、授業中の麻央の寝顔とか見てニヤけたりしてさ。


イベントの時には麻央に見てもらえるように、何でも頑張ったり、とにかく俺のことを意識してもらえるようにカッコつけるんだろうな、とか。


「俺も、俺なりに麻央の事追っかけてるから」


だから、そんなに焦んな。


俺だって焦ってんだから。


もう少しゆっくり、のんびりして俺のことを考えてくれよ。