~Special Short Story~
それは小さい頃から当たり前のように続き、高校2年の今でも恒例となっている。
俺は毎回コイツの話を聞いて、相槌を打ってるだけ。そして気が済むとコイツは家に帰る。
要は、ゆきちゃん家よりも俺ん家の方が近いから、こうやって飛んで来てマシンガントークを披露するわけだ。
でも、花音の恋の相談は初めてだから、内心ビビってる。
「横田くん、クラスであたしの話とかしてたの?」
「ん、聞いたことねーけど」
「クラスでは言うの恥ずかしかったのかな?あー、同じクラスだったらよかったのに!」
そうそう。俺と横田は同じクラスだけど、花音は隣のクラスだ。
「お前、横田のこと好きなの?」
「そりゃ好きだよ。あの横田くんのこと嫌いな女子っている?」
俺、男子だから分かんねーよ。
「2日後にね、返事するってことは約束したんだけど……」
「だけど、何?」
花音がじーっと俺を見る。