~Special Short Story~
そして、肩を落としておばさんの元へ向かおうとしたその時だった。
「なぁ」
声をかけられた。
な、なんと相手は内田先輩!あたしの胸は一気なバクバク鳴りだした。
「な、なんでしょうか!」
「お前、今日元気無くね?」
「え……」
「何かあった?」
そんな言葉をかけられたら、もう今までのモヤモヤ吹き飛んじゃいそう。
「何か、ありますよ」
「そう」
「今日、一緒に来ている女の人達の中に、内田先輩の彼女とかいるんですか?」
聞きたかったこと。
知りたかったこと。
つい、尋ねていた。
「あー……まぁ」
やっぱりそうなんだ。
あの中に内田先輩の彼女がいる。4分の1の確率で。
「そう、ですよね!やっぱり内田先輩カッコイイですもんね~。そりゃ、彼女くらい……」
「さやかー、注文」
せっかく内田先輩と話が出来ていたのに、おばさんから遮られてしまった。
お、おばさんのばかんっ!