~Special Short Story~
そして、内田先輩と別れて裏方へ回ったあたし。
「何さ、そんな膨れっ面して」
「おばさんのせいで、内田先輩とのお話が中断しちゃったじゃん」
「ほーお?アタシは助けたつもりなんやけど?」
え?
「内田先輩、彼女おるんやろ?そんな話聞いて悲しなかった?アタシにはさやかが泣きそうに見えたけん、話しかけたとに」
おばさん……
「でも、彼女おっても好きなんは好きや。ほら、特盛焼きそば出来たけん、先輩達のとこ持っていき」
おばさんから出来立ての特盛焼きそばを受け取る。
「おばさん、なんだかんだ言って、あたしのこと応援してくれた?」
「早う持って行き。お客さん待ってるで」
あたしは大きく頷き、内田先輩達の元へ向かった。
「特盛焼きそば2つです!」
「おー!でっけーなっ」
「食べごたえあるね!いただきまーすっ」
特盛焼きそばに目を奪われている先輩達。その中で、内田先輩だけと目が合った。