~Special Short Story~



うん、やっぱり好き。


彼女がいても、あたしは内田先輩のことが好き。


あたしは内田先輩へ向けて、手で小さくハートマークを作った。


これがあたしの想い。こうやって伝えることくらい、許してください。






「ふぅっ、疲れた~」


「さやかー、上がりよ」


「はぁい」


辺りが少し涼しくなった夕方。あたしは今日の分のバイトが終わった。まかないを頂いて、裏から出る。


「あの」


すると、1人の女の人が立っていた。パーカーを羽織っているけど、下はきっとビキニ姿。


「ちょっと、いい?」


「……はい」


薄手のピンクのパーカー。


あぁ、この人、お昼に内田先輩達と居た人だ。





「さやかちゃん、で合ってるよね?あのバイトの子の」


「あ、はい」


ボブヘアのこの女の人は、ミキさんという名前らしい。


「単刀直入に聞くね。さやかちゃんはうっちーのこと好きなんだよね?」


銀さんもうっちーって言ってるし、内田先輩のことかな。



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