~Special Short Story~
「はいっ。好きです」
少しだけ、胸を張って伝える。
もしかして、この人が内田先輩の彼女かな?だから、あたしのところに来て、内田先輩のことを諦めてって言われるのかな?
そうだとしても、あたしは諦めらんない。
もう、内田先輩のことを諦めることができない。
「ふふっ、そんなに怖い顔しなくてもいいよ」
クスクス笑うミキさん。
「心配しなくても大丈夫。あたし、うっちーの彼女じゃないよ」
え?
「まぁ、言うならあれだね。元カノ」
も、元カノ。
それでもへこむや。
「うっちーとは友達みたいな関係で、付き合ってもそんな感じで、お互いなんか違うよねって別れたの」
それでも、一時は内田先輩の彼女だったんだ。羨ましいよ……。
「よかったー。さやかちゃんがうっちーの事を好きで」
「え?」
「あたし、銀のことが気になってるの。うっちーより銀の方がさやかちゃんと話してたし、もしかしてさやかちゃんは銀の事が……って思っちゃって」