~Special Short Story~
「……で、なんでお前が隣に来てんだよ」
「えへへへ。ミキさん達が行って来いと」
あたしは線香花火を片手に、内田先輩の隣をゲットしていた。ちなみに、他の先輩達と少し離れた場所で2人きりなの。へへっ。
「昼間と全然ちげー顔してんじゃん、お前」
「あの時は、いろいろと自分の中での葛藤がありまして」
言えない。内田先輩の彼女が誰なのか考えてて、嫉妬しただなんて。
「あん時言いそびれたけど、この中に彼女はいねーよ」
「それ、ミキさんから聞きました!ってこの中に!?ってことは他の場所にいるんですか?」
まさかの事実が発覚!?
「ちげーよ。彼女はいねーよ」
「よかった~」
ホッとしたと同時に、線香花火の灯りが消えた。
「あぁ!安心したら落ちましたよ~」
「知らね。俺のは続いてるし」
そんな内田先輩の線香花火が羨ましくなり、ふっと息をかける。