~Special Short Story~
☆。.:*・゜4限目の出来事
「じゃあ、今日は自分の好きなものを何枚でも描いていいぞ!好きな景色、場所、物、好きな人でもオッケー!。あっ、見回りするからちゃんと書けよ!」
木曜日の4限目は、選択科目の授業。担当の佐々木が声をあげて指示を出す。途端に、教室は賑わう。
「何描くー?」
「あたし西館の方行ってくる!」
「行こ行こっ」
女子の集団が教室から出ていく。
「まーさき!俺達も移動しようぜ!」
「おう。今行く」
友達に声をかけられ、スケッチブックと筆記用具を持って駆け足で教室を後にした俺、雅紀(まさき)、高3の男子高生です。
「なー聞いたか?」
「何を?」
「2組の尾田と4組の竹田がデキてんだって!」
「うおー!マジで!?」
中庭のベンチ。スケッチブックを広げて鉛筆を回す友達の中園が話す。その中園を取り巻くように、俺を含めた6人の男子が話に反応する。