~Special Short Story~
「はい、撮るよー!」
カシャッ
白石のスマホで1枚、写真を撮ってもらった。俺も白石もみんなからもらった折り紙の花束を抱えて、ピースサインをした。
「雅紀も写真いる?」
「まぁな」
「あとで送るね!」
もう少し早く素直に伝えていれば、今みたいな白石のキラキラの笑顔を、早くから引き出せていたのかもしれない。
でも、これからがある。これからは白石と……
「コラー!お前らぁっ!」
すると、どこからか佐々木の怒鳴り声が聞こえてきた。俺と白石はキョトンとするも、他の奴らはヤバイという表情。
「お前ら、5分だけって言っただろーが!もう10分経つぞー」
そう言いながら俺達の元へ歩み寄る佐々木。
「す、すみません先生。2人の為を思うと……ねっ」
「そ、そうなんっすよ!いやーよかったよかった!」
あたふたしながら説明するクラスメート。
「よかったところで、今何の時間か忘れてないだろうな?俺が出した課題、覚えてるよな?中園」
あ、中園がターゲットだ。