恐怖日記
ブルルルルル・・・。

Jさんは暗闇に包まれた坂をトッラクで走り抜ける。
徐々にあの老婆のいた場所が近づいてくる。

「まさか・・・」

そう独り言を呟くJさん。
だが、やはりあの老婆の事が頭の中から離れることはなかった。

ブルルルルル・・・。

静かな森の中をトッラクのエンジン音が鳴り響いた。
それ以外に聞こえてくるのは、虫の音ぐらいだった。

「・・・いないよな・・・」

目の前に例の場所が近づく。
Jさんの不安はどんどん膨らんで行った。

トッラクのライトが何かを照らす。

「!!?」

Jさんはその時、目を見開いた。
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