恐怖日記
決行日はもちろん、学校が休みの日だ。

僕とM君はその例の家の前に二人並ぶ。

僕の傍らに立つ、M君は少し怯えた表情で、家を見ていた。

対して、僕はわくわくしていた。実際はこう言ったことは初めてでだった。

「入ろうか」

「え?」

僕の言葉にぎょっとしたように、僕を見るM君。

「お、俺はい、嫌だ…」

彼は何故か、震えていた。
僕は説得を試みたが、彼は頑なに入るのを拒んだ。

「じゃあ、僕が先に入るね」

僕はそう言って、視線を家へと向けた。
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