恐怖日記
再び担任が゛念仏゛を唱える。

それから、十分もしなかっただろう。

「先生!トイレで誰か泣いてるよ!」

突然、トイレに行っていた男子生徒が、教室に戻ってきたかと思うと、息をを切らしてそう言った。

「はぁ? 気のせいじゃないの?」

担任は疑わしそうにその少年を見ていた。
しかし、少年はそれでも。

「いや、誰かがトイレの中に泣いてた!」

「・・・わかったよ。見て来るから、待ってなさい」

少年の言葉に、担任はしぶしぶ教室から出て行く、トイレに向かったようだった。
それから、ほんの数分後だった。
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