恐怖日記
ふと、その建物の横。
僕たちの丁度、右側に窓ガラスが割れた車・・・。
車体の運転席が、ひしゃげてボロボロになっている車がたくさん並んでいるのが、僕たちの目に映った。

「何だ・・・あれ」

僕たちはそうつぶやいた。
その時だった。

「帰るぞ」

父が後ろか声をかけてきた。
どうやら、僕たちの小さな冒険もここまでのようだった。

「は~い・・・」

実のところ好奇心に燃えていた僕は、その小さな冒険を止められて、残念に感じながら、
トラックの中に戻って行く。

ふと、Kがジッと一部分をにらみつけている
それは、窓が割れ、ひしゃげている車が並んでいる。
それらを見ているようだった。

「K?」

「あ、うん・・・」

僕の声に、我に返ったように、Kは答え、トッラクへと戻った―――。
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