【完】私の彼は純粋くん。


「出来たよー」


2度目の麻十くんの家には、色羽さんはいなく、私と麻十くんの二人っきりだった。


「美味しそう...」


そういって目をキラキラしながらミルクレープを見つめる麻十くん。


「いただきます...っ!!」


大事そうに一口目を食べる姿はほんとに可愛くて、ぎゅってしたくなるぐらい。


「美味しい...!!」


「ほんと!?
良かった...」


「笹峰さ...」


「...??」


「美味しいです、る、琉李...」


「...!!」


い、今!!
琉李って言いましたよね!?


「ふふ、なら良かったです...」


真っ赤な麻十くん。
なんかいじめたくなるな。
麻十くんは恥ずかしがりやだからな。


「麻十くん、あーん!!」


「え、自分で食べるよ!!」


「あーんやだ...??」


「やじゃないけど...
は、恥ずかしいし...」


知ってるよ。
だってわざとだし。(確信犯)


「...!!」


麻十くんが食べてくれました...


「ありがと。」


真っ赤だった顔が更に赤くなる麻十くん。
でも、それでは済みませんでした。


「...あーん。」


麻十くんが私にあーんってしてきたよ...!!
赤くなるならしなきゃいいのに。


「...いや、私はいいよ??
麻十くんが食べないと...」


私はあーんとかされる趣味ないんですよ。
麻十くんにしたいんですよ。


「俺もあーんしてみたいんだけど...」


そんな可愛い顔で見られたら断れませんよ。

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