放課後は図書室で甘い時間を
◎桜side
***
楓君…どうしたんだろ…。
授業開始のチャイムが鳴ったのに、どうしてまだ来ないんだろう…。
日向は楓君がいないことに何の疑問を持たない。
「なぁ、楓のやつ遅くね?」
「保健室とかいってんじゃん?」
クラスの人も気になってるみたいだけど…。
授業開始から10分たったとき、楓君は教室に入ってきた。
皆、どこに行ってたのか聞くけど、それに楓君は全く反応しなかった。
ただ…、
「桑原君、遅いよ。」
日向の言葉には、やけに反応した。
「すいません。」
謝りながら、楓君は日向をキッと睨んだ。
やっぱり、昼休み二人の間に何かがあったのかもしれない。
日向の態度に……変わりはないようだけど…。
楓君の態度は…、
日向に喧嘩腰って言ったらいいのかな…。
まぁ、そんな感じがする…。
…二人の間に一体何が起こったの…?