放課後は図書室で甘い時間を


「いただきます。」

「うんっ。どーぞ。」


お鍋の具を一口パクリ。


「おいしい?」

「…おいひい。」


本当に美味しい。
いいな……日向は何でも出来て…。

私、お料理出来ないし。
容姿端麗でもないし。
身長低いし…。


私の唯一のとりえが、お勉強って……。
悲しすぎる…!!!!


何で私はこんなにも平凡過ぎるんだ…!!



「桜、ほらっ。」と言った日向は箸で椎茸をつまんで、私に差し出す。


「あーん。」

「えっ……あ、あーん…「やっぱあげないっ。」

「えっ!!」


あーん。って言うから…!!!!
やっぱあげないって……!!!!


日向は優しいんだか、意地悪なんだか…。




そんなようなやり取りをずっとやっていた。

ママと食べるのとはまた少し違った楽しさで、笑顔が絶えなかった。



美味しいご飯に、楽しさが加わると、よりご飯って美味しく感じるんだね。


楽しみながら食べていると、いつの間にかお鍋は完食されていて。








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