放課後は図書室で甘い時間を
「「きゃー!!!!楓くーん!!!!」」
体育館には、楓君のファンクラブの声が響く。
目がハートになっているファンクラブの子達はとても楽しそう。
「桜っ。今の見たっ?!
楓…ちょっ…かっこいいよっ!!!!」
「うっ…うん…そうだねっ…」
シュートを必ず決める楓君を見て、ファンクラブの子達や江梨子がきゃーきゃー騒ぐ。
……私は…日向とめいちゃんが気になって仕方ない。
チラリと日向の方に視線をやる。
「?!」
目……目が合った…。
優しく微笑んでた……。
皆に見えないように、したらへんで手を振ってくれた…。
それが嬉しくて、私も手を振りかえした。
相変わらず、めいちゃんは日向にベタベタしてるけど…
今はもうその事は気にしてない。
だって、手振ってくれたから。
本当に単純だよね……私。