放課後は図書室で甘い時間を
「あのっ…昨日のっ……」
「私をベッドまで運んでくれたの………さ…桜ちゃん……?」
素のめいちゃんが、初めて私を名前で呼んでくれた…。
やっぱり、めいちゃん変わった…?
「楓君と私だよ。」
「そ、そう……まぁ、ありがとう。…とでも言っておきましょうか…?」
「ふふっ……」
「何よっ…!!笑っちゃって…!!!!
別にっ…日向先生を諦めたわけじゃないんだからっ……!!!!」
めいちゃんって……普通にいい子だ…。
本当の気持ちを正直に伝えられない不器用な可愛い女の子何だ。
日向の事諦めてないと思う。
これは本当の事だと思う。
…だけど、今なら思うよ。
めいちゃんは私の良きライバルだって。
「……桜ちゃんが日向先生と付き合ってても……私は諦めないんだから。
だけど、今度はちゃんと正々堂々戦うわ。……お分かり?!」
「うん。うけてたつよ。……めいちゃん。」
めいちゃんは少し照れくさそうに笑ったけど、見られたくないのか「あっち行って。」と追い返されてしまった。
本当のめいちゃんを知れて良かった。
自然と笑顔になる。
明るい気分で、私は江梨子の方へ戻った。