放課後は図書室で甘い時間を


「…よし…多分、もう大丈夫。」

「何がですか?」

「…何でもないよ。」


先生は、笑顔で私の頭をぽんぽんすると、またあるきだした。

今度は、普通の速さで歩くんだな…。



「夜って危ないからねー…。
とくに、人気のない所が一番危険。
…桜ちゃん可愛いんだから、変な男に襲われちゃうよ?」

「そんなことないです。」

「ふーん?…そんな事言っていいの?」



先生の顔は見てないけど、声色からして
どんな表情してるのか分かる。

絶対、何か企んでる…。


「あ!!桜ちゃんっっ!!!!!!」

「え?!…どうしたんですか先生?!」



いきなり大声を出す先生。
…忘れ物したのかな?

私は、下に向けてた視線を先生の方へ移した。

その瞬間、先生は意地悪く笑って、


「…すぐ騙される。…可愛い。」

「ん?!」


全て先生の計算済みだったわけか…。
先生の方見た瞬間にキスされた…。

軽いキスだったけど、それでも私の胸は、ドキドキしてる。


「……先生って、いろいろとずるいです…」

「桜ちゃん見てると我慢出来なくなるんだもん。」



…我慢…出来ない、か…。
って、もう!!
何で私は先生のことばっか考えて…!!!!





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