放課後は図書室で甘い時間を
「…はっ…離してください…っ!!」
「やだ。…離さない。」
先生は私を後ろから抱き締める。
ぎゅっと抱き締める力を強める先生は、とても温かかった。
…先生は甘く妖艶に囁く。
「…ねぇ…早く、俺の事好きになってよ…」
けど…先生の声は、どこか切なかった。
…好きになって、何て言われても…。
私は、先生が好きなのかもしれない。
先生に…恋をしてるのかもしれない。
だけど…
「…それは、無理、です…。」
私の口からは、否定的な言葉しか出てこない。
…だって…それが本当に好きって感情か分からない。
かもしれないってだけだから。
「…嘘でいい、から、好きって言ってよ…桜ちゃん…。」
…切ない声…。
先生のこんな声は聞きたくない…。
私だって、真剣に考えてる。
けど、分からない…。
好きなのか…違うのか…。