放課後は図書室で甘い時間を
[桜。あんた今どこにいんの?!]
LINEの相手は江梨子からだった。
[ごめん。今から教室戻るから。]
そう返信して、私は事務室を出た。
***
「江梨子ごめん!!」
「桜おそい!!お腹ぺこぺこなんだけどー。」
謝りながら、私達はお弁当を持って、テラスへ向かった。
今日はわりと混んでいた。
「今日はやけに混んでるねー。」
「そうだねぇ。」
不思議に思いながら、テラスの奥の方へ移動する。
すると江梨子はにやつきながら
私をガン見した。
「ど、どうしたの?」
「いやぁ~?べっつに~?」
江梨子の返答に怪しさを覚えつつ、私達は空いている席に座った。
席に座る私を見て江梨子はクスクス笑う。
……もう、江梨子ってばどうしたの…。
頭おかしくなったんじゃない…?
そう思いながらお弁当を広げる。
「へぇ。今日はそれなんだ?
俺に一口ちょーだい?」
聞き覚えのある声が左隣から聞こえた。