好きになっちゃったんだもん




???

初めて聞いた声

声がしたほうを見ると


「...柊哉~おっせえよ!」

え....

この人が、柊哉くん...?

あたしが想像していたヤンキーさんではなく...きりっとした目、身長も高くて
ワックスで遊んでいない黒髪

爽やかな感じだ
見た瞬間モテる と思った


「わりいわりい、トイレ混んでてさ~」

と言いながらあたしの隣に座る


.....。

「ん?唯愛ちゃんどうしたの??」


「え?!」


「俺の顔、なんかついてる??」

へっ?!

「な、なにもついて...いません...」

「そ?めっちゃ見てたからさ」

「ご、ごめんなさい!」

気づかない間にガン見してた??
あたしのばかぁ...


恥ずかしすぎる


「写真で見たのもかわいいけど、実物はもっとかわいいね」



「え、そんな...柊哉くんこそ...かっこいいよ」

え、あたし今なんて

言っちゃったの??


ぱっと柊哉くんの方を見ると

真っ赤になってる...?


「えぇ?!柊哉くん、えっと...」

顔を手で覆っている


「あー、柊哉ってこう見えてかなりの...恋愛初心者だから。」

「ええ~けっこうモテモテな感じなのに」

「モテるんだけどさあ~、こいつ付き合ったことないから」


「悠うるせーよ...」


「うっそ、信じられない!こんなかっこいのに勿体無い...」


玲奈と悠くんのトークが続く

え、びっくり。
すごくかっこいいのに、モテるのに、
付き合ったことないの??

柊哉くんをチラッと見る


目があった


「俺さ...付き合ったことないとかカッコ悪いだろうけどさ...」


「そんな、全然...」

「本気で...唯愛ちゃんに惚れたみたい」

真っ赤な顔で必死さが伝わってくる




「まだ、お互いのことよく知らないし、とりあえず、連絡先教えてもらっていい?」


「あ、はい...」

なんでだろう...
一度視線がからんだら離せられない

今日初めて会った人なのに...

初めて話した人なのに...

ケータイを取り出して
連絡先を交換する

「おーい柊哉〜」

「悠、なに?」


「悪いけど俺らぬけるわ〜」

へっ??
悠くんは玲奈の肩に手を回して
部屋から出ていった

え、ちょっ


今部屋にはあたしと柊哉くんの2人

シーン...

気まづい...

それにしても
こんなにカッコ良くて恋愛経験豊富そうな
柊哉くんが、まさかだれとも付き合ったことがないなんて...


すごく衝撃




< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop