時空を超えて。

翌日



真紀「大丈夫ですか?」

私は昨日からもっと具合が悪くなった沖田さんの看病にあたった

沖田「大丈夫だっ...ゲホッゲホッ」

どうしよう、全然大丈夫じゃないじゃない。

沖田「ねぇ」

真紀「どうされましたか?」

沖田さんは突然左手で私の頬を触った

沖田「君なら知ってるんでしょ」

真紀「なに..を?」

沖田「僕の病気がどうなるのか」

真紀「........」



この時代、医学が進歩してないから結核と判断された場合はほとんどが死んでしまうんだ。

でもそんなの本人に言えない。

真紀「私、わかりません」

沖田「嘘」

真紀「ほんとに...!」

沖田「はぁ。僕だってね自分の体なんだから大体はこうなるんだろうなってことくらいわかるんだよ」

真紀「ご、ごめんなさい」

そうだよね。私がちゃんと言わないと

真紀「本来なら池田屋事件で悪化して死んでしまうんです」

私は申し訳なく答えた。

沖田「やっぱり。」

自分が死んでしまうって言われたら人はどんな顔をするんだろう。

沖田さんだって絶対傷つくはず。だから本当は言いたくなかったんだ。

(ちらっ)

私は沖田さんの顔を見た

沖田「クスッ僕が泣くとでも思った?」

真紀「あっ、いえ!」

沖田「君はね、僕には一生嘘つけないだよ?」

沖田さんはそう言いニヤリと笑った

なんていう余裕だろう。


これがあの本にのっていた沖田総司だなんて。


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