時空を超えて。
武市「どうした?真紀ちゃん」
真紀「へっ?///」
武市「今ぼーっと見てただろ」
う、うそ。そんなに見てた?!
恥ずかし...っ
私は俯きながら顔を隠した
武市「ふーん。そうか...」
(ギュッ)
真紀「っ?!」
武市「どうやら、そんなに男慣れはしてないみたいだな」
武市さんは私の手を繋ぎながら余裕満々な顔でニヤニヤしている
確かに男の人と手を繋ぐなんてあんまりしたことないけど...
真紀「別に関係ないじゃないですかっ!///」
もうっほんとに武市さんって気を緩めると何するのかわからない!
(バシッ)
武市「いてっ何すんだよ!」
高杉「遊んでねぇで前向いてしっかり歩け」
武市「っちぇ。んなこと言われねぇでもわかってるつの〜」
ふんっと拗ねながらそっぽを向いた。
あはは、そんな子供みたいな。
真紀「...そういえば。小さな子供、沢山いますね」
周りでは追いかけっこをしている男の子や女の子がいっぱいいた
真紀「私もよくやったなあ」
武市「だな。俺もよくやった」
高杉「武市は岡田とだよな」
武市「おう」
武市さんは懐かしそうな目で子供を見た
真紀「武市さんって岡田さんと小さなころから仲よかったんですか?」
同じ町内とか?
高杉「仲良かったっつーか...」
武市「以蔵は俺の弟子なんだよ」
えええ?!
真紀「そうだったんですか?!」
武市「ハハッ意外だろ。」
私はこくりと頷く
武市「あいつが小さいころから俺は面倒見てて、突然刀を教えてくれって言ってきたから教えてやったんだ。だからあの日からだな。俺が以蔵の師匠になったの」
じゃあ、岡田さんよりも武市さんの方が強かったんだ!
なんか新たな発見かも
武市「そうだ。以蔵の本当の性格知らないだろ」
本当の性格?
高杉「そういえば真紀はまだ見たことないか。」
武市「実はあいつ、表面上ではいつもニコニコしてるけど俺が命を下すと暗殺者みたいな顔するんだぜ」
暗殺者の顔?
高杉「目が鋭く光るんだ。殺されるよう命じられた人は理性を失うように何人でも斬りかかる...」
.......
真紀「すごいですね」
武市「まあな。でも実際、長州藩ってそんなやつらの集まりなんだぜ?」
いろんな人がいるんだ。
高杉「だからって、何かに怖がったりして俺たちの元から逃げたりするなよ」
武市「約束だ」
武市さんは小指を出してきた
真紀「?」
武市「あ、女子ってこういうのやんだろ?」
あぁー!指切りげんまんのことね!
真紀「はい!」
えへへ、久しぶりにやるとなんだか照れちゃうなぁ
なんだか最初に会った頃よりももっともっと親密になれた気がする!
高杉「じゃあ師匠さんよぉ。そろそろ例のとこ行こうぜ」
突然ニヤリとした顔を見せる
真紀「何処ですか?」
武市「どうせ刀屋だろ。ずっと欲しいって言ってたもんな」
え、でも高杉さん刀一本あるよ?
武市「こいつ、2本持ちたいんだってさ」
私の思っていることが分かっていたように武市さんは答えてくれた
高杉「刀はいつ使いものにならなくなるかわからないだ。だからそのために準備しておくんだよ」
ということで私たちは刀屋に入った
武市「おーここは種類が豊富なんだな」
店頭には光るように刀が沢山並べてある
武市「これはどうだ?」
高杉「見せてみろ」
武市「軽くて斬れやすそうだし...そこまで値段もしない」
高杉「んー違うな」
そう言いながら店内の奥へ進む。