Snow-White




俺は慌ててノートを閉じた。




見てはいけないようなものを見たような、そんな気がした。




そしてやっぱり、俺にグサって突き刺さった。




やっぱり、まだ、好きなんだ…




“ユキ”




真白ちゃんがこの名前を使うのも、きっと好きなやつを想って書いてるから。




真白ちゃんにとっては、“ユキ”…雪が大切な想い出らしい。




そして机の上のノートをただ見てる俺に、真白ちゃんが、




「あーっ!出しっぱなしにしてた!」




と、慌てて片付け、




「み、見てないよね…?」




と、聞いてきた。




俺はただ、




「うん。」




としか言えなかった。




< 33 / 226 >

この作品をシェア

pagetop