奇跡の歌姫【上】



家に帰ると雪崩れ込むように自分の部屋に入った。



動きたがらない体に鞭を打って、何とか着替えた。



「晩御飯、作らなきゃ。
…ハンバーグ。よしっ!」



お父さんが帰ってくるまでは、暇だ。



今日もらった教科書を棚に並べて、明日の時間割をして、いつもの部屋に入った。


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