ココロトタマシイ
「くそっ……」
どうするかと考えを巡らせていると。
ガンッという音と共に足から力が抜けた。
「くっ……」
地面に膝をついた瞬間、矢が頬をかすめた。
なんで銃があるんだよ。
クレーン射撃部なんて知るかよ……。
「南くんっ!!
逃げて!私のことは放って、逃げて……っ!!」
彼女は泣きながら僕に言ってくるけど。
今逃げるくらいなら、最初から逃げてるに決まってんだろ…。
肩をおさえて、なんとか立ち上がる。
すると、さっきのむかつく男が近付いてきて。
僕に銃口を向けた。
そのまま脇腹と腕に一発ずつ。
なんの躊躇いもなく発砲する。
「っ…う……!」
「……終わりだな」
「っ…ふん、飛び道具、なんて…卑怯、なんじゃないの…?」
「……それもそうだな」
そう言うと、首もとにひやりとした感触。
さっきも持ってた刀だ。
男はニヤリと笑うと、刀を大きく振りかざした。
避けるにも体を動かそうとすると脇腹に激痛がはしる。
くそ……まだ死ぬわけにはいかないのに…。
死ぬわけには………っ。
ヒュッと風を斬る音。
だめだ…殺られる……!!
ぎゅっと目を瞑ると。
カチャリという金属音と、首もとに冷たい感触を感じた。
そっと目を開けると、僕の首もとに刀をつけていて。
ふっと微笑むと、刀を捨てた。
「………?」
「まだまだ甘いな、靖」
「!!お前っ…!痛っ……」
「あんま大きい声出さないほうがいいぜ。腹に響くだろ」
変装を解いた男は僕のよく知る人物で。
頭をわしわしと撫でてくる。
その手を振り払うと、今度は小声で問い詰める。
「健次、お前何してんだよこんな所で」
「おいおい、せっかく助けにきてやったのにそりゃねーだろ」
「……助けなんて呼んだ覚えないんだけど」
「ったく可愛くねぇなぁ」
誰にでも好かれそうなその笑顔は、いつ見てもむかつく。
どうするかと考えを巡らせていると。
ガンッという音と共に足から力が抜けた。
「くっ……」
地面に膝をついた瞬間、矢が頬をかすめた。
なんで銃があるんだよ。
クレーン射撃部なんて知るかよ……。
「南くんっ!!
逃げて!私のことは放って、逃げて……っ!!」
彼女は泣きながら僕に言ってくるけど。
今逃げるくらいなら、最初から逃げてるに決まってんだろ…。
肩をおさえて、なんとか立ち上がる。
すると、さっきのむかつく男が近付いてきて。
僕に銃口を向けた。
そのまま脇腹と腕に一発ずつ。
なんの躊躇いもなく発砲する。
「っ…う……!」
「……終わりだな」
「っ…ふん、飛び道具、なんて…卑怯、なんじゃないの…?」
「……それもそうだな」
そう言うと、首もとにひやりとした感触。
さっきも持ってた刀だ。
男はニヤリと笑うと、刀を大きく振りかざした。
避けるにも体を動かそうとすると脇腹に激痛がはしる。
くそ……まだ死ぬわけにはいかないのに…。
死ぬわけには………っ。
ヒュッと風を斬る音。
だめだ…殺られる……!!
ぎゅっと目を瞑ると。
カチャリという金属音と、首もとに冷たい感触を感じた。
そっと目を開けると、僕の首もとに刀をつけていて。
ふっと微笑むと、刀を捨てた。
「………?」
「まだまだ甘いな、靖」
「!!お前っ…!痛っ……」
「あんま大きい声出さないほうがいいぜ。腹に響くだろ」
変装を解いた男は僕のよく知る人物で。
頭をわしわしと撫でてくる。
その手を振り払うと、今度は小声で問い詰める。
「健次、お前何してんだよこんな所で」
「おいおい、せっかく助けにきてやったのにそりゃねーだろ」
「……助けなんて呼んだ覚えないんだけど」
「ったく可愛くねぇなぁ」
誰にでも好かれそうなその笑顔は、いつ見てもむかつく。