Strawberry Candy
そこは、優斗のいるところだった。
「俺さ、本当は分かってるんだ……仕方がないって」
少し俯いて話すお兄ちゃん。
「由樹はああいう仕事してるから仕方ないって……」
それからお兄ちゃんは、優斗を見上げて言った。
「けど、お前だったらそんなこと……悲しい思いをさせないのにって思っちゃうんだよな」
お兄ちゃん……
「バカだなぁ、俺は。由樹も真白を大切にしてくれてるし、認めてるつもりなんだけど……前に進めてないのは真白じゃなくて俺だな」