カッコイイオトコ
11.恋に障害は付き物?
ゆったりと波に揺られていると、だんだんと光が見えてきて、私は薄っすらと目を開けた。

しばらくボーっと上を眺めていたら、目が光に慣れて色んなものを映し出した。

黄色く煤けた天井に、白熱灯。

視線をズラすと、心配そうに私を覗き込むハルカの顔……

「……ハルカ?」

声をかけると、ハルカは大きく溜息を零した。

「もう……心配させないでよ」

コツン、と額を軽く叩かれる。

「あれ……? ライブは?」

「さっき終わって、今メンバーたちは打ち上げやってる」

その言葉通り、賑やかな声がどこからか聞こえている。

「マユ、起きたのか!」

ハルカの隣にナオちゃんの顔が並ぶ。

「ごめんなマユ! 具合悪いのに全然気付いてやれなくて! あたしってばユウに夢中でさ……ホント、ごめんな!」

勢い良く頭を下げるナオちゃん。

ナオちゃんも……見た目よりずっと優しい人なんだ。

「ううん、こっちこそごめんね……。何だか眠くなっちゃって……」

「は?」

ハルカとナオちゃんが声を揃える。
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