カッコイイオトコ
「ユカリねえ。聞いたことあるな。もしかするとハルの元カノかも」

「元カノ……なの?」

多分そうかなって、思ってたけど……実際に聞かされると胸の奥がチクリとした。

「あたしはユウ一筋だから、詳しい事までは知らねぇんだけど。ハルってモテるから、結構引っ切り無しに彼女いたみたいだぞ」

「そ、そうなんだ……」

更に胸がズキズキと疼く。

やっぱり、そうだよね。ハルヒコくん、モテるんだ。有名なバンドのボーカルだし、歯医者さんの卵だし、クールだし、優しいし……。

昨日、ユカリさんと並んで立っている姿を思い出してみても……

スラリと背の高い綺麗なユカリさんは、ハルヒコくんの隣に立っているのが凄く自然に見えた。

お似合いだったなあ……。

「お、なんだマユ、落ち込むな!」

ちょっとしょんぼりしてしまった私の肩を叩いて、ナオちゃんが励ましてくれた。

「ハルはユカリのこと、もう何とも思ってねえって! なあ!」

ナオちゃんがハルカを振り返ると、ハルカが力強く頷いた。
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